解体前に確認したいアスベスト以外の有害物・危険物|PCB・フロン・水銀
解体工事の前に確認が必要な、アスベスト以外の有害物・危険物をまとめました。照明器具のPCB安定器、業務用エアコンのフロン、水銀使用製品、燃料タンクなどの扱いを静岡県島田市の解体業者が解説します。
公開日: / 更新日: / 執筆:株式会社AMT
解体前に調べるのはアスベストだけではありません。古い照明器具やエアコン、燃料タンクなど、建物には法令上の手続きが要るものが残っていることがあります。見落とすと着工後に工事が止まるため、早い段階で確認しておきたい項目をまとめました。
この記事の要点
- 解体前にはアスベストに加え、PCB・フロン・水銀使用製品・燃料タンクや薬品類の確認が必要です。
- 古い照明の安定器はPCBを含む場合があり、銘板で製造年等を確認し、外す前に相談します。
- 業務用エアコン等はフロン排出抑制法の対象で、廃棄時は登録を受けた業者がフロンを回収します。
- 工場や給油所などの跡地は土壌汚染対策法の届出が関わることがあるため、計画段階で自治体に確認します。
まず必要なアスベストの事前調査とは?
石綿含有建材の有無についての事前調査です。結果を記録・報告する仕組みで、調査は資格を持つ者が行います。
建築物の解体・改修では、石綿含有建材の有無について事前調査を行い、結果を記録・報告する仕組みになっています。調査は資格を持つ者が行います。当社は建築物石綿含有建材調査者の資格で対応しています。
くわしくはアスベスト事前調査とレベル1〜3の違いをご覧ください。ここでは、それ以外に注意したいものを扱います。
照明器具の安定器にPCBが含まれていたら?
古い蛍光灯・水銀灯の安定器にはPCBを含むものがあり、通常の産業廃棄物として処分できません。該当しそうな器具は外す前にご相談ください。
古い蛍光灯・水銀灯の安定器には、PCB(ポリ塩化ビフェニル)が使われているものがあります。工場・倉庫・店舗・学校など、建てられた年代が古い建物で見つかることがあります。
- 製造年によって含有の可能性が変わるため、器具の銘板でメーカー名・型式・製造年を確認します
- PCBを含む機器は通常の産業廃棄物として処分できません。法令に沿った保管・届出・処分が必要です
- 処分の受付期間や手続きは制度上の期限が定められてきた経緯があります。現時点の取扱いは自治体の担当窓口や専門業者に確認してください
該当しそうな器具が見つかった場合は、外す前にご相談ください。取り外し方や保管方法にも決まりがあります。
業務用エアコンのフロンはどう処理する?
業務用エアコンや冷凍冷蔵機器はフロン排出抑制法の対象で、廃棄する際は登録を受けた業者がフロンを回収します。
業務用のエアコンや冷凍冷蔵機器は、フロン排出抑制法の対象(第一種特定製品)です。建物の解体にあたっては、対象機器が残っていないかを事前に確認し、廃棄する際は登録を受けた業者がフロンを回収します。
機器を勝手に壊してフロンを大気へ逃がすことはできません。取り残しがあると工程に影響するため、テナントが退去した店舗や事務所の解体では特に確認が必要です(内装解体・スケルトン)。
家庭用のエアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機は、家電リサイクル法にもとづく処分になります(解体前の家電の処分)。住宅の解体では残置物の処分とあわせて整理します。
水銀を使った製品はどう処分する?
蛍光ランプ、HIDランプ(水銀灯)、水銀式の温度計・血圧計・スイッチなどは、水銀使用製品として分別して処分します。破損させると飛散するため、割らずに取り外します。
古い工場や病院、学校の解体では、こうした器具がまとまって出てくることがあります(工場・機械設備の解体)。
燃料や薬品、ガスボンベが残っていたら?
灯油タンクやプロパンガスのボンベ、消火器、塗料・農薬などが残っていないか確認します。ボンベは供給業者に引き取りを依頼し、中身入りの薬品類はそのまま処分できません。
建物の中や敷地内に次のようなものが残っていないかも確認します。
- 灯油・重油のタンク…中身が残っていないか、地下タンクではないか
- プロパンガスのボンベ…供給業者に引き取りを依頼します(ライフライン停止手続き)
- 消火器・スプリンクラー設備…消火器は専用の窓口へ
- 塗料・農薬・薬品類…中身が入ったまま処分できません
- バッテリー・蓄電池…分別して処分します
- 太陽光パネル…配線の処理を含めて手順があります(太陽光パネル付き建物の解体)
土壌汚染が心配な土地はどうする?
工場や給油所などの跡地では土壌汚染対策法の調査や届出が関わることがあります。解体の計画段階で自治体に確認しておくと安心です。
工場・作業場・給油所などの跡地では、土壌汚染対策法にもとづく調査や届出が関わることがあります。一定面積以上の土地の形質変更は届出の対象で、特定の施設があった土地ではより小さい面積から対象になります。
該当しそうな場合は、解体の計画段階で自治体に確認しておくと、着工後に止まるリスクを減らせます。地中にコンクリート片や古い基礎が埋まっているケースについては地中埋設物もご覧ください。
まとめ
アスベストに加えて、PCBを含む照明安定器、業務用機器のフロン、水銀使用製品、燃料タンクや薬品類の確認が必要です。いずれも通常の廃棄物とは別の手続きになり、見落とすと工期と費用に響きます。現地調査のときに一緒に確認しますので、心当たりのあるものがあればお知らせください(見積り前に準備するもの)。
