抵当権が残っている建物の解体|金融機関への確認が先です
住宅ローンなどの抵当権が設定されたままの建物を解体するときの注意点。金融機関への確認が必要な理由、抵当権の調べ方、建て替えや売却との関係を静岡県島田市の解体業者が解説します。
公開日: / 更新日: / 執筆:株式会社AMT
建物に抵当権が付いたままでも、工事として解体すること自体はできます。ただし、勝手に進めてよい話ではありません。抵当権は担保の権利なので、担保になっている建物を無くすときは金融機関の了解が要ります。
この記事の要点
- 抵当権が付いたままでも解体はできますが、担保の建物を無くすことになるため、先に金融機関へ確認が必要です。
- 抵当権の有無は登記事項証明書の権利部(乙区)で確認でき、建物と土地の両方を取得してください。
- 完済済みでも抹消登記をしていないと抵当権は残るため、完済済みなら抹消手続きを先に済ませるとスムーズです。
- 返済中なら建て替えや売却など目的を金融機関に伝えて相談し、解体の見積りは相談前に取っておくと話が進みます。
なぜ解体前に金融機関の確認が必要なのですか?
建物を取り壊すと担保価値が無くなり、断りなく担保を減らすと契約上の取り決めに触れて一括返済を求められるおそれがあるためです。事情を説明すれば了解が得られることも多いです。
抵当権は、お金を貸した側が「返済されないときはこの不動産から回収する」ために設定する担保の権利です。建物に抵当権が付いている場合、その建物は担保の一部になっています。
建物を取り壊せば、その建物の担保価値は無くなります。金融機関に断りなく担保を減らす行為は、契約上の取り決めに触れるおそれがあります。一括返済を求められるなどの事態につながりかねません。
実務上は、事情を説明すれば了解が得られることも多いです。問題なのは「黙って壊すこと」です。必ず先に相談してください。
抵当権がついているかはどう調べればよいですか?
抵当権は登記されるので、登記事項証明書(登記簿謄本)で確認できます。
- 法務局の窓口・オンラインで取得できます
- 建物と土地の両方を取ってください。片方だけに付いていることもあります
- 権利部(乙区)に抵当権・根抵当権の記載があるかを見ます
- 完済済みでも抹消登記をしていないと残ったままです。古い抵当権が残っているケースはよくあります
相続した家で、親の代の抵当権が残っていることもあります。まずは現状を確認してください(相続した実家の進め方)。
ローンを完済済みの場合はどうすればよいですか?
返済が終わっていれば抵当権の抹消登記ができ、抹消が済めば解体にあたって金融機関の了解を得る必要はなくなります。手続きは司法書士に依頼するのが一般的です。
返済が終わっていれば、抵当権の抹消登記ができます。金融機関から必要書類を受け取って手続きします。自分で行うこともできますが、司法書士に依頼するのが一般的です。
抹消が済めば、解体にあたって金融機関の了解を得る必要はなくなります。売却を考えている場合も、抹消は先に済ませておくとスムーズです(古家付きか更地か)。
ローンの返済中に解体したいときはどうすればよいですか?
ローンが残っている状態で解体したいときは、事情を金融機関に伝えて相談します。よくあるのは次のようなケースです。
- 建て替える…新しい建物に抵当権を設定し直す形で調整されることがあります(建て替えの解体)
- 土地を売って完済する…売却代金で返済し、抵当権を抹消する段取りを組みます
- 老朽化で危険なので壊したい…状況を説明して対応を相談します
どの進め方になるかは契約内容と金融機関の判断によります。当社では判断できませんので、必ず借入先にご確認ください。
建物を壊したあと、抵当権はどうなりますか?
建物に設定されていた抵当権は対象を失いますが、土地に設定された抵当権は残ります。
建物が無くなれば、その建物に設定されていた抵当権は対象を失います。ただし土地に設定された抵当権は残ります。建物と土地の両方に抵当権が付いている場合、建物を壊しても土地の担保はそのままです。
また、解体後には建物滅失登記が必要です(建物滅失登記)。抵当権が付いたままの建物の滅失登記については、手続きの進め方を司法書士に確認してください。
解体の見積りは先に取っても構いませんか?
はい、金融機関との相談には具体的な金額があったほうが話が進むため、抵当権の扱いが決まる前の段階でも無料でお見積りをお出しできます。
金融機関との相談には、具体的な金額があったほうが話が進みます。「いくらかかるか分からないが解体したい」より、「この見積りで解体して、この段取りで進めたい」と説明できるほうが確実です。
現地調査とお見積りは無料です。抵当権の扱いが決まる前の段階でもお出しできます。おおよその金額だけ先に知りたい場合は費用シミュレーションもご利用ください。
まとめ
抵当権が残っている建物は、工事としては解体できますが、先に金融機関へ確認してください。黙って壊すと契約上の問題になるおそれがあります。完済済みなら抹消登記を、返済中なら建て替え・売却など目的を伝えて相談を。登記事項証明書は建物と土地の両方を取り、古い抵当権が残っていないかも確認しておきましょう。見積りは相談前でもお出しできます。
