古家付きで売るか、解体して更地で売るか|判断の目安
使わなくなった家を売るとき、古家付き土地として売る場合と解体して更地で売る場合の違いを、固定資産税・売却期間・費用負担・税の特例の観点から静岡県島田市の解体業者が整理します。
公開日: / 更新日: / 執筆:株式会社AMT
「解体してから売ったほうがいいですか?」は、空き家のご相談でいちばん多い質問です。答えは物件によって変わります。どちらにも向き・不向きがあるので、判断材料になる点を並べて整理しました。
この記事の要点
- 更地にすると買い手は探しやすくなりますが、解体費用を先に負担し、住宅用地の特例が外れて固定資産税が上がります。
- 古家付きなら費用を後回しにできますが買い手が限られることがあり、解体費用の見積りを取っておくと交渉材料になります。
- 解体費用の見積り、不動産会社への相談、税の特例の確認、売却までの税負担の見込みの順でそろえると決めやすくなります。
- 相続した家の譲渡所得の特例は要件が細かく解体の時期が関わることもあるため、税理士または税務署に確認しましょう。
古家付きと更地の売り方はどう違いますか?
古家付き土地は建物を残したまま現況で引き渡し、更地での売却は売主が先に解体費用を負担して土地として売り出します。
大きく分けると次の2通りです。
- 古家付き土地として売る…建物を残したまま、現況で引き渡します。買主が解体するか、そのまま使うかを決めます
- 解体して更地で売る…売主が先に解体費用を負担し、土地として売り出します
更地渡しの条件については更地渡しと解体もご覧ください。
| 項目 | 古家付き土地として売る | 解体して更地で売る |
|---|---|---|
| 建物の扱い | 建物を残したまま、現況で引き渡します | 売主が先に解体します |
| 解体費用の負担 | 買主が解体するか、そのまま使うかを決めます | 売主が先に解体費用を負担します |
| 売り出し方 | 古家付き土地として売ります | 土地として売り出します |
更地にして売るメリットは何ですか?
買い手が土地の状態を見やすくなり、買主が住宅ローンを組みやすい場合があります。建物の管理責任から離れられ、空き家の指定も避けられます。
- 買い手が土地の状態を見やすい…広さや形、日当たりが分かりやすくなります
- 買主が住宅ローンを組みやすい場合がある…古い建物が残っていると評価が難しいことがあります
- 建物の管理責任から離れられる…倒壊や不法投棄、雑草の心配がなくなります
- 空き家の指定を避けられる…放置による行政指導のリスクがなくなります(特定空家・管理不全空家)
更地にして売るデメリットは何ですか?
解体費用を先に負担すること、住宅用地の特例が外れて固定資産税が上がること、売れなくても建物を元に戻せないことなどです。
- 解体費用を先に負担する…売れる前に支出が発生します(支払い方法とローン)
- 固定資産税が上がる…住宅用地の特例が外れるため、土地の税額が上がります。売却まで時間がかかるほど負担が続きます(空き家の固定資産税)
- 売れなかったときに戻せない…建物は元に戻せません
- 古材や建具の価値を失うことがある…古民家などは現況のほうが評価される場合もあります(古民家・蔵の解体)
古家付きのまま売るほうが向くのはどんな場合ですか?
まだ住める状態でリフォームしたい買主が見込める場合や、解体費用を今は出せない場合、買主が自分の計画に合わせて解体したい場合などです。
- まだ住める状態で、リフォームして使いたい買主が見込める
- 周辺で中古住宅の取引がある地域
- 解体費用を今は出せない、または売却代金から精算したい
- 買主が自分の計画に合わせて解体したい意向がある
古家付きで売る場合でも、解体費用の見積りを取っておくと交渉の材料になります。「解体費用ぶんを値引きする」「買主負担で解体する」といった話が具体的にできるためです。
解体して売るほうが向くのはどんな場合ですか?
老朽化でそのままでは使えない場合や、近隣から苦情・行政から連絡が来ている場合、更地にして自分で活用する予定がある場合などです。
- 老朽化が進み、そのままでは使えない
- 近隣から苦情が出ている、行政から連絡が来ている
- 土地として売り出したほうが問い合わせが増えると不動産会社に言われている
- 更地にして自分で活用する予定がある(解体後の土地活用)
解体かリフォームかで迷っている場合は解体とリフォームの比較もご覧ください。
相続した家を売るときの税金の特例は使えますか?
譲渡所得について特例が設けられている制度がありますが、要件が細かく改正も重ねられています。適用できるかは税理士または税務署にご確認ください。
相続した家を売る場合、譲渡所得について特例が設けられている制度があります。ただし、適用の要件(相続の時期、建物の建築年、耐震性、解体や譲渡の時期など)が細かく、改正も重ねられています。
適用できるかどうかの判断は税理士または税務署にご確認ください。解体の時期が要件に関わることがあるため、売却と解体の順序を決める前に相談しておくと安心です。相続まわりの進め方は相続した実家の進め方にまとめています。
古家付きか更地か迷ったら何から決めればよいですか?
解体費用の見積りを取り、不動産会社に両方の想定で相談し、税の特例と売却までの税負担を確認する順で情報をそろえると決めやすくなります。
迷ったときは、次の順で情報をそろえると決めやすくなります。
- 1. 解体費用の見積りを取る…金額が分からないと比較になりません(費用シミュレーション)
- 2. 不動産会社に両方の想定で相談する…古家付き・更地それぞれの売りやすさと価格
- 3. 税の特例を確認する…解体の時期が関わる場合があります
- 4. 売却までの期間中の税負担を見込む…更地にした場合の固定資産税
解体費用の見積りは無料でお出しします。売るかどうか決まっていない段階のご相談でも構いません。
まとめ
更地にすると買い手は探しやすくなりますが、解体費用を先に負担し、固定資産税も上がります。古家付きなら費用は後回しにできますが、買い手が限られることがあります。まず解体費用の見積りを取り、不動産会社と税の専門家に相談したうえで順序を決めるのが確実です。
